2019年度ゴールデンウィークスクーリング「経営学特講」を受講しましたので、その概要・要点をまとめました(最終日まとめ)。
1日目のまとめ記事はこちら。

2日目のまとめ記事はこちら。

授業内容の詳細につきましては、実際に受講して頂いて、体験して頂ければと思います。
繰り返しになりますが、以下全て「個人的に関心の高かった箇所」に限り、まとめていきたいと思います。
授業の概要
2019年5月5日(日・祝)1時限目〜4時限目
会場:富士見ゲート2階 G201教室
担当:溝部陽司先生
配布物:以下の通り。
スライド配布資料:2019年度 GWスクーリング「経営学特講」:第9講〜第10講
※第11講〜第12講は配布資料なし。
第9講:テキスト第1章「組織論の基礎」
導入部
第9講が「組織論基礎編」、第10講が「組織論応用編」といった内容になっています。
9-3.科学的管理法
皆さんお馴染み、F.W.テイラーの『科学的管理法』です。
先生曰く「公平性と納得性が重要」との事。
【以前一読した文献】
フレデリック W.テイラー(翻訳:有賀裕子)[2009]『新訳 科学的管理法』ダイヤモンド社
9-4.ファヨールの提起した原則
ファヨールは「科学的管理法」のテイラーと並び、経営管理論の礎を築いた「経営管理論の真の父」と称されるフランス人です(春スク「経営管理論」で学習した内容によると)。
ファヨールの業績は他にもありますが、ここでは「管理」について定義した点と、あとは「組織の階層化」と「ライン・アンド・スタッフ組織体系※」がクローズアップされました。
※配布スライド資料には「ライン・スタッフ組織体制」と記載されておりますが、テキストの表記に従いました。
ファヨールは経営管理論の礎を築いた「経営管理論の真の父」と称される業績を残しており、経営管理論などの授業と重複する所ではありますが、改めてよく学習しておくとよいです。
9-5.近代組織論
「40年くらい前の経営学部で教えていた内容」らしいです。
ポイントは「上司からの一方通行のコミュニケーションではなくて、双方向のコミュニケーションでなくては駄目だよね」という話。
第10講:テキスト第3章「組織構造の構築」
10-1.意思決定【第3章 組織構造の構築】
「意思決定」はトップが決める事だけでなく、ミドルやボトムからの情報を受けての判断も含む。
10-2.経営管理
「戦略を決めるだけ」では駄目で、日々のチェック&モニタリングが必要という話。
10-4.職能別組織
まず最初に出てきた役割分担。
しかし、取り扱う製品が増えてくると、製品ごとに区切らざるを得なくなっていくので事業部制組織が登場する。
10-5.事業部制組織
職能別組織の限界を克服すべく登場するが、しかし事業部制組織もまた限界を迎える。
10-6.マトリクス組織
職能別組織と事業部制組織の限界を克服すべく登場したのが、このマトリクス組織。
しかし、マトリクス組織にも問題点はある。
この職能別組織→事業部制組織→マトリクス組織という一連の組織構造については、3種類を「流れ」と「メリット(目的)とデメリット(限界)」のセットで捉えて、それぞれを比較しながら学習すると良いのではないでしょうか。
組織構造については経営組織論などの授業と重複する所ではありますが、組織論の中核だろうと思いますので、改めてよく学習しておくとよいです。
第11講:小レポートの発表とコメント
課題の「小レポート」について。
今回は受講生約150人に対して、優秀作(あるいは、興味ある作品)は約20名程度との事で、スクリーンに表示される既提出者のファイル名先頭に「○」か「◎」が付いていると該当との事。
今回、小レポートの作成を済ませての個人的な印象ですが、やはり受講開始前に予めシラバスの案内を参考に小レポートの分析対象企業を選定して、その企業や業界について情報収集を行い、分析フレームワークを用いて分析して、それらをスライドにまとめる作業までを、事前に一旦済ませておくと良いです。
というのも、事前に予想していた通りですが、やはりスケジュールの都合上、初日と2日目の夜間に上記の作業全てを行って小レポートを完成させるのは時間的に厳しいものがあります。
もちろん、資料作成に手馴れていてパパッと作れてしまう方にとっては何らの問題もないかもしれませんが、私のような凡人レベルにとっては事前準備が絶大な威力を発揮する実感が大きかったという印象です。
この事前準備のおかげで、初日と2日目の夜の時間を「授業内で得た知見を小レポートに反映させる作業」に集中投下できました。
個人的に、この差は小リポートの質的向上に大きな影響を与えたと認識しております。
第11講の授業内では、志願者3名が小レポートのスライドを使用しながら、10分間程度のプレゼンを実施し、先生がコメントされる形式での授業でした。
他の受講生の小レポート作品を見られるのは、「なるほど、こういう視点もあるのね」という感じで刺激的であり、先生のコメントと併せて身になる学習であったと思います。
第12講:試験
シラバスに記載の通り、筆記式の試験を実施。
制限時間60分。
設問の内容は、この3日間をしっかりと頑張って受講して、その内容を理解できていれば大丈夫ではないかと思います。
来年も同じ内容の授業が開講されればですが、受講生の皆様のご検討をお祈りいたします。
3日目まとめ
最終日となる3日目は組織論の理論面を学習し、小レポートの振り返りと、最終試験でした。
最後に、3日目が終わった直後の率直な感想を1つ。
#ゴールデンウィークスクーリング も、あっという間に終わってしまいました。
参加された皆様、お疲れ様でした。個人的にハードな3日間でしたが、得られた知見は確実に我が血肉となりました。
先生におかれましては、連日に渡りご教授下さり感謝申し上げます。#法政通信 #法政通教 #通信制大学
— taka(法政通教生) (@hoseitsukyo2017) May 5, 2019
Twitterは言葉を手軽に残せるので、こういうその場のライブ感ある記録を残すのに便利ですね。
受講を終えてのまとめ
成績評価の話としては、まず小レポートは事前準備をしっかり済ませておけば十分に戦えます。
そして、最後の試験については予想の斜め上を行くような(受講生にとっては「意地悪」な)奇襲的設問ではなく、今回の授業で扱った経営戦略論と経営組織論それぞれの領域における重要ポイントから「本当にきちんと学習して理解できているか」を問う設問であったという印象です。
従いまして、この科目のポイントは「小レポートの事前準備」を行い「有意義な授業を注意深く集中して受講」し、そして「学んだ事をしっかり小レポートと試験にアウトプットできるか」であり、それらができれば成績も自ずと付いてくるのではないでしょうか。
また、個人的な感想としては、実例を題材としての分析事例の紹介や、先生の「小話」が非常に興味深く、知的好奇心を刺激されました。
そういった話は大抵の場合「成績評価に関係ない」と言ってしまえばそれまでなのかもしれませんが、単位を取りに行くだけがスクーリングではないと位置付けている私にとっては、こうした有意義な教えをご教示頂ける機会の貴重さに感謝すると共に、このような素晴らしい時間を作って下さった溝部先生に感謝申し上げます。
以上をもちまして、2019年度ゴールデンウィークスクーリングの受講まとめを終わります。
教鞭を取られました先生方におかれましては、世間が連休の中、3日間に渡りご指導ご鞭撻を賜りまして誠にありがとうございました。
ご受講された皆様におかれましては、お疲れ様でした。
また、来年度以降ご受講される皆様にとって、この記事が少しでも学習のご参考になれば幸いです。
【1日目のまとめ記事はこちら】

【2日目のまとめ記事はこちら】

追記:令和元年6月13日
【成績評価の記事はこちら】
