徳川家康公は元亀元年(1570年)に三河国・岡崎から本拠地を移して以降、天正14年(1586年)に本拠地を駿河国・駿府に移すまでの17年間、遠江国・浜松を本拠地としていました。
その間、つまり家康公29歳から45歳までの間には、家康公にとって大きな合戦や事件などが次々と訪れます。
- 金ヶ崎の戦い(織田・徳川vs朝倉・浅井)
- 姉川の戦い(織田・徳川vs朝倉・浅井)
- 三方ヶ原の戦い(徳川・織田vs武田信玄)
- 長篠の戦い(織田・徳川vs武田勝頼)
- 正室築山殿殺害・嫡男信康切腹事件(織田信長の命による?)
- 甲州征伐(武田家滅亡)
- 本能寺の変(神君伊賀越え)
- 天正壬午の乱(甲斐・信濃を巡り徳川vs北条)
- 小牧・長久手の戦い(徳川・織田信雄vs羽柴秀吉)
- 第一次上田合戦(徳川vs真田昌幸)
- 豊臣秀吉への臣従(秀吉の傘下に加わる)
今回は、そんな浜松の家康公ゆかりの地を巡るツアープラン・モデルコースをご紹介いたします。
ツアープラン『浜松・徳川家康公ゆかりの地巡り』モデルコース
今回、関東在住の筆者はJR品川駅から東海道新幹線で浜松駅まで向かいました。
JR品川駅
6:40発 JR品川駅で東海道新幹線(こだま)に乗車して浜松へ出発
浜松の家康公ゆかりの地・スポットは浜松駅の周辺に集中しているので、日帰りで楽しむこともできます。
公共のバスを利用するのも良いですが、小回りの利くレンタサイクルを浜松駅前で借りるのがお勧めです。
浜松駅周辺の観光スポットは『家康の散歩道』に指定されている場所もあり、回りやすく整備されています。
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次の目的地までの所要時間:約1時間40分(東海道新幹線こだま)
JR浜松駅
8:20頃 JR浜松駅に到着
筆者の場合、史跡巡りの旅行は「早朝に出発して夜遅くまで目一杯予定を詰め込む」欲張りコースを設定することが多いのですが、朝の8時にはまだレンタサイクル屋も開店していません。
そのため、まずは浜松駅から徒歩で行ける、一番近い観光スポットを目指すことにしました。
次の目的地までの所要時間:約15分(徒歩)
五社神社・諏訪神社
8:45頃 二代将軍・徳川秀忠の産土神を祀る五社神社・諏訪神社に到着
JR浜松駅から徒歩約15分の位置にある五社神社・諏訪神社は、家康公の三男にして後の二代将軍・徳川秀忠ゆかりの神社です。
『家康の散歩道』では5番目のスポットですが、今回は先に向かいました。
五社神社は、戦国時代初期の曳馬城主・久野越中守が城内に創建したのに始まり、後に徳川家康公が三男・徳川秀忠の産土神としました。
諏訪神社は、奈良時代の征夷大将軍・坂上田村麻呂が東征の折に奉斎したのに始まり、こちらも後に家康公が秀忠の産土神としました。
両社は昭和37年(1962年)に法人格を一つにして、現在の五社神社・諏訪神社となりました。

『五社神社・諏訪神社』の基本情報 | |
名称 | 五社神社・諏訪神社 |
住所 | 静岡県浜松市中区利町302-5 |
電話番号 | 053-452-3001 |
アクセス | 徒歩 JR浜松駅より約15分遠鉄バス 教育文化会館バス停・伝馬町バス停下車 |
営業時間 | 9:00~17:00(社務所) |
料金など | 入場:無料 御朱印:500円 |
滞在時間 | 15分間 |
関連サイト | 五社神社・諏訪神社 |
次の目的地までの所要時間:約15分(徒歩)
レンタサイクル『はままつペダル』
9:15頃 JR浜松駅北に徒歩約2分・遠州鉄道の高架下にある『The GATE HAMAMATSU』内のレンタサイクルで電動アシスト付き自転車をレンタル
浜松駅周辺の観光スポットは自転車で回ると便利です。
特に、電動アシスト付き自転車がお勧めで、家康公の正室・築山殿(瀬名姫)ゆかりの地である『太刀洗の池』に向かう道はアップダウンがあるため、重宝します。
また、1日中ひたすら観光スポット巡りをすると後半の体力が厳しくなってくるので、そういう意味でもぜひ電動アシスト付き自転車をレンタルする事をお勧めします。
『はままつペダル』の基本情報 | |
名称 | レンタサイクル はままつペダル |
住所 | 静岡県浜松市中区旭町37 |
電話番号 | 080-3652-3196 |
アクセス | JR浜松駅より徒歩で約2分 |
営業期間・時間 | 令和3年3月31日をもって閉店 |
料金など | 電動アシスト付き自転車 4時間:900円(会員800円) 終日:1,300円(会員1,000円) |
滞在時間 | 15分間 |
関連サイト | はままつペダル(令和3年3月31日をもって閉店) |
※残念ながら『はままつペダル』は入居している『The GATE HAMAMATSU』の閉館に伴い、令和3年3月末をもって閉店となりました。
JR浜松駅周辺のレンタサイクルショップについては、以下の通りご案内されていますので紹介します。
店舗閉鎖のお知らせ(新着)
2021年3月31日を持ちまして、店舗閉鎖しました。ご利用ありがとうございました。
なお、レンタサイクルは、浜松駅周辺の別の場所や浜名湖周辺に移して再びご利用できるように準備しました。(2021年5月3日現在)■クロスバイク・・・舞阪町観光協会(弁天島海浜公園)
電話 053-596-4187(貸出時間注意)■ロードバイク・・・ミソノイサイクル(本店・有楽街店)※要事前予約
電話 053-454-7108(定休日:火曜日・水曜日)
※シティサイクルや電動アシスト自転車は、再配置準備中引用元:はままつペダル
次の目的地までの所要時間:約5分(自転車)
本多忠勝屋敷推定地
9:35頃 レンタサイクルで本多忠勝屋敷推定地に到着
本多忠勝は、家康公の重臣の1人であり、後に「徳川四天王」の1人として称えられた武将です。
その活躍ぶりは「家康に過ぎたるものが二つあり、唐の頭に本多平八」などと言われたほどです。
その忠勝が、家康公の浜松城時代に住んでいたと思われる屋敷の場所がここです。
現在は、1本の記念碑が建つのみですが、隣接する遠江分器稲荷神社と共に訪れることができますので、ぜひ立ち寄ってみてください。
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『本多忠勝屋敷推定地』の基本情報 | |
名称 | 本多忠勝屋敷推定地 |
住所 | 静岡県浜松市中区田町231-1 |
アクセス | JR浜松駅より自転車で約5分 |
営業期間・時間 | 年中無休 |
滞在時間 | 5分間 |
次の目的地までの所要時間:約0分(隣接)
遠江分器稲荷神社
9:40頃 本多忠勝屋敷推定地の隣にある遠江分器稲荷神社に到着
本多忠勝屋敷推定地の隣には、遠江分器稲荷神社があります。
こちらは一見すると、よく街中で見かける普通の神社なのですが、実は家康公ゆかりの神社です。
それどころか、征夷大将軍・坂上田村麻呂、同じく征夷大将軍・源頼朝とも縁のある神社ですので、まさに武家のパワースポットと言っても過言ではありません。
書き置きのものですが、御朱印もいただけます。

『遠江分器稲荷神社』の基本情報 | |
名称 | 遠江分器稲荷神社 |
住所 | 静岡県浜松市中区田町232-5 |
アクセス | JR浜松駅より自転車で約5分 |
営業期間・時間 | 年中無休(社務所なし) |
料金など | 無料 御朱印:300円 |
滞在時間 | 10分間 |
関連サイト | 分器稲荷神社 - 静岡県神社庁 |
次の目的地までの所要時間:約5分(自転車)
徳川秀忠誕生の井戸
9:55頃 レンタサイクルで徳川秀忠誕生の井戸に到着
遠江分器稲荷神社から浜松八幡宮へ向かう途中に、徳川秀忠誕生の井戸があります。
秀忠が産まれた場所については確定しておらず、ここは候補地の1つという位置付けです。
ですが、浜松八幡宮へ向かう途中にあるため、大変立ち寄りやすいです。

『徳川秀忠誕生の井戸』の基本情報 | |
名称 | 徳川秀忠誕生の井戸 |
住所 | 静岡県浜松市中区常盤町141-25 |
アクセス | JR浜松駅より自転車で約6分 |
営業期間・時間 | 年中無休 |
料金など | 無料 |
滞在時間 | 5分間 |
関連サイト | 徳川秀忠(とくがわひでただ)公 誕生の井戸 |
次の目的地までの所要時間:約10分(自転車)
浜松八幡宮
10:10頃 家康公が「三方ヶ原の戦い」の敗走時に隠れた「雲立楠」が今も残る神社を参拝
浜松八幡宮は、仁徳天皇の御代(在位:仁徳天皇元年1月3日〜同87年1月16日・機械的な西暦換算によると西暦313年〜399年)に創建されました。
現在地には天慶元年(938年)に遷座し、永承6年(1051年)に「八幡太郎」の名で有名な源義家が八幡2柱を勧請したそうです。
その後、元亀元年(1570年)に家康公は浜松城に入城すると、この浜松八幡宮へ度々参拝に訪れました。
元亀3年(1573年)の「三方ヶ原の戦い」においては、武田信玄に惨敗して敗走する家康公が、浜松八幡宮の境内にある「雲立楠」の洞穴に身を潜め、追っ手から逃れました。
この雲立楠は浜松八幡宮の境内に現存しており、現在も見ることができます。

『浜松八幡宮』の基本情報 | |
名称 | 浜松八幡宮 |
住所 | 静岡県浜松市中区八幡町2 |
電話番号 | 053-461-3429 |
アクセス | JR浜松駅より自転車で約10分 |
営業期間・時間 | 9:00~16:00(社務所) |
料金など | 入場:無料 御朱印:500円 |
滞在時間 | 35分間 |
関連サイト | 浜松八幡宮 |
次の目的地までの所要時間:約5分(自転車)
椿姫観音
10:50頃 家康公と一戦交えて討ち死にした女性・お田鶴の方を祀る社に到着
椿姫観音(つばきひめかんのん)は静岡県浜松市にある御堂です。
引間城(後の浜松城)城主・飯尾連竜の死後、その妻・お田鶴の方は城を守るために徳川家康公と一戦交え、そして討ち死にしました。
椿姫観音は、そのお田鶴の方を祀る御堂です。
家康公の正室・築山殿(瀬名姫)はその死を哀れに思い、塚の周囲に百株あまりの椿を植えてお田鶴の方の霊を祀ったことから、椿姫観音と呼ばれるようになったそうです。

『椿姫観音』の基本情報 | |
名称 | 椿姫観音 |
住所 | 静岡県浜松市中区元浜町133 |
アクセス | JR浜松駅より自転車で約9分 |
営業期間・時間 | 年中無休 |
料金など | 入場:無料 |
滞在時間 | 5分 |
関連サイト | 椿姫観音 |
次の目的地までの所要時間:約10分(自転車)
元城町東照宮
11:05頃 浜松城の前身・引間城跡に建てられた東照宮に到着
元城町東照宮は、戦国時代に引間城(曳馬城)があった地に、明治19年(1886年)に建立されました。
かつて、浜松城を本拠地とした徳川家康公を祀っています。
境内にはこの地にゆかりのある家康公と豊臣秀吉の銅像が並び立っており、まさに二大天下人の天下パワーをいただける浜松きってのパワースポットです。
また、境内に設置されている案内看板は、人気歴史学者・磯田道史先生が監修したものです。

『元城町東照宮』の基本情報 | |
名称 | 元城町東照宮 |
住所 | 静岡県浜松市中区元城町111-2 |
アクセス | JR浜松駅より自転車で約8分 |
営業期間・時間 | 年中無休(社務所なし) |
平均滞在時間 | 20分間 |
関連サイト | 本城町東照宮 |
次の目的地までの所要時間:約5分(自転車)
浜松城
11:30頃 徳川家康公が17年間を過ごし、大きな飛躍を遂げた「出世城」に到着!
浜松城は「家康公ゆかりの地巡り」に限らず、浜松観光における必須の観光スポットです。
元亀元年(1570年)、徳川家康公は岡崎城から本拠地を移して以降、天正14年(1586年)に本拠地を駿府城に移すまでの17年間に渡り、この浜松城を本拠地としていました。
家康公は29歳から45歳までの間に浜松城で過ごしましたが、この期間は有名な「金ヶ崎の戦い」「姉川の戦い」「三方ヶ原の戦い」「長篠の戦い」「正室築山殿殺害・嫡男信康切腹事件」「甲州征伐(武田家滅亡)」「本能寺の変(神君伊賀越え)」「天正壬午の乱」「小牧・長久手の戦い」「第一次上田合戦」「豊臣秀吉への臣従」といった出来事が起こった時期です。
まさに、戦国大名としての家康公を象徴する城だと言えましょう。
また、周辺にはいくつかの浜松城スポット(大手門跡など)もありますので、そちらも一緒に見学することをお勧めします。

『浜松城』の基本情報 | |
名称 | 浜松城 |
住所 | 静岡県浜松市中区元城町100-2 |
電話番号 | 053-453-3872(浜松城天守閣・天守門) |
アクセス | JR浜松駅より自転車で約10分 |
営業期間・時間 | 8:30〜16:30(浜松城天守閣・天守門) |
滞在時間 | 1時間30分 |
関連サイト | 浜松城公園 |
次の目的地までの所要時間:約20分(自転車)
食事処『なか乃』
13:20頃 地元紙でも紹介された静岡大学・浜松キャンパス近くの食事処で昼食
地元の情報誌で紹介されたこともある、洋食のお店です。
浜松駅周辺には飲食店も数多くありますので、そちらで食事するのも良いのですが、せっかくの旅行なので「地元で愛される味」を探し求めてみるのもお勧めの楽しみ方です。

『なか乃』の基本情報 | |
名称 | なか乃 |
住所 | 静岡県浜松市中区和地山1丁目2-5 |
電話番号 | 053-472-2328 |
アクセス | JR浜松駅より自転車で約17分 浜松駅から遠鉄バス「静岡大学」バス停下車徒歩約1分 |
営業期間・時間 | 不明(調査不足で申し訳ない!) |
滞在時間 | 20分 |
次の目的地までの所要時間:約10分(自転車)
犀ヶ崖古戦場
13:50頃 「三方ヶ原の戦い」で惨敗した徳川勢が武田信玄に一矢報いた「犀ヶ崖の戦い」古戦場に到着
「三方ヶ原の戦い」において、家康公は武田信玄に惨敗して浜松城まで敗走しました。
しかしその日の晩、勝利した武田勢が浜松城の北西約2km辺りにある犀ヶ崖(さいががけ)付近で夜営をしていたところ、徳川勢がこれを急襲しました。
この戦いが「犀ヶ崖の戦い」です。
今日でも、その急峻な崖の一部が残っており、上から見下ろすことができます。

『犀ヶ崖古戦場』の基本情報 | |
名称 | 犀ヶ崖古戦場 |
住所 | 静岡県浜松市中区鹿谷町25-10 |
電話番号 | 053-472-8383(犀ヶ崖資料館) |
アクセス | 浜松駅から遠鉄バス「さいが崖」バス停下車徒歩約1分 |
営業期間・時間 | 犀ヶ崖古戦場:年中無休 犀ヶ崖資料館:9:00~17:00 |
滞在時間 | 10分 |
関連サイト | 犀ヶ崖(さいががけ)資料館/浜松市 |
次の目的地までの所要時間:約0分(隣接)
本多肥後守忠真の碑
14:00頃 「三方ヶ原の戦い」で敗走する家康公を逃がすために討死した忠臣を讃える記念碑
本多忠真は徳川家康公の家臣で、あの本多忠勝の叔父です。
「三方ヶ原の戦い」で家康公が敗走するその最中、忠真は徳川勢の殿の務めを名乗り出ます。
殿とは、撤退する軍勢の最後尾で、追撃に来る敵軍と交戦して足止めをして、味方の撤退を成功させる部隊のことです。
当然、味方の援護は一切なく、最初から味方のために全滅を覚悟して戦うというのが殿の役目です。
忠真は旗指物を道の左右に突き刺して、追撃に来た武田勢へ「ここから後ろへは一歩も引かぬ」と言い放ち、奮戦の末に討死を果たしました。

『本多肥後守忠真の碑』の基本情報 | |
名称 | 本多肥後守忠真の碑 |
住所 | 静岡県浜松市中区鹿谷町25-10 |
アクセス | 犀ヶ崖古戦場の隣 |
営業期間・時間 | 年中無休 |
滞在時間 | 5分 |
関連サイト | 本多肥後守忠真の碑 | 静岡・浜松・伊豆情報局 |
次の目的地までの所要時間:約0分(道路の向かい側)
夏目次郎左衛門吉信の碑
14:05頃 明治の文豪・夏目漱石の先祖にして「三方ヶ原の戦い」で家康公を守り討死した忠臣の記念碑
夏目吉信は、永禄6年(1563年)の「三河一向一揆」の時に捕らえられ、本来ならば処刑されるところでしたが、家康公の寛大な処置により助けられました。
その後、手柄を立てて家康公に尽くす吉信でしたが、「三方ヶ原の戦い」の退却時に、家康公の身代わりとして武田勢の前に立ちはだかり、討死しました。
ちなみに、吉信は明治の文豪・夏目漱石のご先祖様です。
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『夏目次郎左衛門吉信の碑』の基本情報 | |
名称 | 夏目次郎左衛門吉信の碑 |
住所 | 静岡県浜松市中区布橋2丁目13 |
アクセス | 犀ヶ崖古戦場の向かい側 |
営業期間・時間 | 年中無休 |
滞在時間 | 5分 |
関連サイト | 本多肥後守忠真の碑 | 静岡・浜松・伊豆情報局 |
次の目的地までの所要時間:約10分(自転車)
広沢山普済寺
14:20頃 「三方ヶ原の戦い」後の反撃「犀ヶ崖の戦い」に際して燃やされた寺院
普済寺は、正長元年(1427年)に華蔵義曇(けぞうぎどん)和尚が、現在の浜松市中区寺島町に随縁寺を建立しました。
その後、永享4年(1432年)に現在の場所へ移されるとともに、広沢山普済寺と号するようになります。
元亀3年12月22日(1573年1月25日)の「三方ヶ原の戦い」にて惨敗したその日の晩、家康公は浜松城の北西約2km辺りにある犀ヶ崖(さいががけ)で夜営中の武田勢に対して、反撃の夜襲を仕掛けます(犀ヶ崖の戦い)。
その折、浜松城が炎上しているように見せかけて武田勢を油断させるために、家康公は普済寺を焼き払いました。
現在、井伊三人衆の一人・気賀近藤氏の金指陣屋門を移築した山門、江戸時代初期に建立された朱塗りの総門、江戸時代中期頃に作られた石橋(静岡県内最古の石橋)が現存しています。

『広沢山普済寺』の基本情報 | |
名称 | 広沢山普済寺 |
住所 | 静岡県浜松市中区広沢1丁目2-1 |
電話番号 | 053-452-1541 |
アクセス | JR浜松駅より自転車で約10分 浜松駅から遠鉄バス「鹿谷町南」バス停下車徒歩約4分 |
営業期間・時間 | 年中無休(寺務所は不明) |
滞在時間 | 15分 |
関連サイト | 普済寺 | 浜松情報BOOK |
次の目的地までの所要時間:約5分(自転車)
西来院・月窟廟
14:40頃 徳川家康公の正室・築山殿(瀬名姫)の霊廟「月窟廟(げっくつびょう)」があるお寺に到着
西来院には徳川家康公の正室・築山殿(瀬名姫)の霊廟「月窟廟(げっくつびょう)」があります。
築山殿は近年だと、大河ドラマ『おんな城主直虎』にて菜々緒さんが演じて話題になりました。
その生涯は「後に天下人となる人の妻」とは思えない、悲劇的なものでした。
境内には他にも、家康公の異父弟・松平康俊の墓所もあります。

『西来院・月窟廟』の基本情報 | |
名称 | 西来院・月窟廟 |
住所 | 静岡県浜松市中区広沢2丁目10-1 |
電話番号 | 053-452-7584 |
アクセス | JR浜松駅より自転車で約12分 浜松駅から遠鉄バス「広沢一丁目」バス停下車徒歩約5分 |
営業期間・時間 | 9:00~15:00 |
滞在時間 | 15分 |
関連サイト | 西来院 | 浜松情報BOOK |
次の目的地までの所要時間:約5分(自転車)
宗源院
15:00頃 「三方ヶ原の戦い」で討死した家康公の忠臣たちが眠るお寺に到着
宗源院には、徳川家康公の忠臣で「三方ヶ原の戦い」にて討死した成瀬正義の墓所があります。
また、同じく「三方ヶ原の戦い」にて徳川勢の旗手を務め、その撤退戦の最中に討死した外山正重の墓所や、同じく討死した遠藤右近の墓所もあります。
また、宗源院の東南一帯にはかつて的場があり、家康公がここで弓の稽古に励んだそうです。
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『宗源院』の基本情報 | |
名称 | 宗源院 |
住所 | 静岡県浜松市中区蜆塚1丁目20-1 |
電話番号 | 053-452-4443 |
アクセス | JR浜松駅より自転車で約13分 浜松駅から遠鉄バス「広沢小学校」バス停下車徒歩約5分 |
営業期間・時間 | 年中無休(寺務所は不明) |
滞在時間 | 10分 |
関連サイト | 宗源院 | 浜松情報BOOK |
次の目的地までの所要時間:約15分(自転車)
太刀洗の池跡
15:25頃 太刀洗の池は工事中のため見学できません……無念!
太刀洗の池跡は、徳川家康公の正室・築山殿(瀬名姫)を斬首した刀を、池の水で洗ったと伝わる跡地です。
築山殿は野中重政に斬首され、享年38歳でこの世を去りました。
その折、重正は刀に付いた血をこの地にあった池の水で洗い流したため、大刀洗の池と呼ばれるようになったそうです。
ですが……何と、筆者が訪れた時には工事が行われており、記念碑はおろか案内看板の類すら何一つ見物できるものはありませんでした。
訪れる際は、ぜひ事前にリサーチしてから向かって下さい(自転車でも往復30~40分くらい無駄したので)。

『太刀洗の池跡』の基本情報 | |
名称 | 太刀洗の池跡 |
住所 | 静岡県浜松市中区佐鳴台5丁目6-1 |
電話番号 | なし |
アクセス | JR浜松駅より自転車で約18分 浜松駅から遠鉄バス「医療センター」バス停下車すぐ |
営業期間・時間 | 年中無休(ただし工事期間に注意) |
滞在時間 | 5分間 |
関連サイト | 太刀洗の池 | 浜松情報BOOK |
次の目的地までの所要時間:約20分(自転車)
レンタサイクル『はままつペダル』
15:50頃 レンタサイクルを返却
浜松の旅を共にした相棒に感謝!
ありがとう電動自転車。
次の目的地までの所要時間:約2分(徒歩)
JR浜松駅・北口バスターミナル
15:55頃 JR浜松駅の北口バスターミナルからバスで「三方ヶ原の戦い」の舞台へ向かう
JR浜松駅・北口バスターミナルで遠鉄バスに乗ります。
「三方ヶ原古戦場」には15番乗り場から遠鉄バスに乗り、バス停『三方原墓園』で下車します。
遠鉄バスは「43:引佐線」「44:渋川線」「45:奥山線」辺りだと『三方原墓園』を通りますが、筆者は「44:渋川線」で向かいました。
滞在時間:バスの時刻次第
次の目的地までの所要時間:約45分(遠鉄バス乗車時間)
三方ヶ原古戦場
16:40頃 家康公・生涯で唯一惨敗した合戦「三方ヶ原の戦い」に思いを馳せる
元亀3年(1572)12月22日、徳川家康公率いる徳川勢8,000(+増援の織田勢3,000)と、武田信玄率いる武田勢28,000が、家康公の居城・浜松城の北に広がる三方ヶ原台地にて激突しました。
これが「三方ヶ原の戦い」です。
結果は徳川勢の大敗で終わり、家康公も命からがら浜松城まで退却しました。
後の家康公を形作った重要な負け戦が行われた舞台に、今日では記念碑が建てられています。

『三方ヶ原古戦場』の基本情報 | |
名称 | 三方ヶ原古戦場 |
住所 | 静岡県浜松市北区根洗町1109(三方原墓園内) |
電話番号 | 0172-85-2855 |
アクセス | 浜松駅から遠鉄バス「三方原墓園」バス停下車徒歩すぐ |
営業期間・時間 | 年中無休 |
平均滞在時間 | 10分間(バスの時刻に注意) |
関連サイト | 三方ヶ原古戦場碑/浜松市 |
次の目的地までの所要時間:約45分(遠鉄バス)
JR浜松駅周辺・ビジネスホテル
18:10頃 JR浜松駅・北口バスターミナルに到着
18:15頃 JR浜松駅周辺のビジネスホテルにチェックイン
日帰り旅行の場合は、浜松駅近くの飲食店で夕食を楽しんでから新幹線で帰宅するというスケジュールになります。
ですが今回、筆者は翌日に三河国・岡崎まで足を延ばす計画でしたので、JR浜松駅・南口から徒歩2分という駅近ビジネスホテル『EN HOTEL Hamamatsu(エンホテル浜松)』に宿泊しました。
内装は綺麗で、宿泊した部屋の窓からは浜松駅のホームが見えるという、快適なビジホでした(オススメです)。
なお、今回の旅行は令和2年冬に行きましたが、日本旅行の『赤い風船・じゃらんパック』を利用した所、品川駅~浜松駅の往復新幹線(こだま号)と宿泊費を合わせて16,000円でした。
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『EN HOTEL Hamamatsu(エンホテル浜松)』の基本情報 | |
名称 | EN HOTEL Hamamatsu(エンホテル浜松) |
住所 | 静岡県浜松市中区砂山町324-15 |
電話番号 | 053-457-0505 |
アクセス | JR浜松駅・南口から徒歩2分 |
営業期間・時間 | チェックイン:午後3:00 チェックアウト:午前10:00 |
滞在時間 | 1泊 |
関連サイト | 【公式】EN HOTEL Hamamatsu |
次の目的地までの所要時間:約5分(徒歩)
居酒屋『遠州男唄 濱松たんと 浜松駅南口店』
18:35頃 JR浜松駅前の居酒屋に入店
まずはキンキンに冷えたおビール様と、お通しです。
このお店では、最初の1杯を飲む時に、乾杯の掛け声の代わりに「やらまいか!」「おいしょお!」と客と店員さんで盛り上がるルールがあります。
郷に入っては郷に従えと言いますので、ぜひ楽しんでください。
ファーストオーダーは、王道メニューの浜松名物・浜松餃子とホルモン焼き。
浜松餃子とビールは最高の組み合わせです。
ホルモン焼きも、こってりとした味付けでビールとの相性良し。
お次は、遠州の鰹を厚切りの刺身で。
鮮度が良いので全く臭みがなく、大変美味で地酒にも合います。
最後は遠州のB級グルメ・遠州焼き。
お好み焼きっぽい見た目ですが、具には刻んだ沢庵が入っており、味付けは醤油ベースに鰹節という料理です。
これがまた、沢庵がとても良い仕事をしていて、触感といい味といい、絶妙な居酒屋メシです。
これだけ楽しんでも税込4,433円と、お値段も手ごろなお店です。
浜松旅行の夜は、ぜひ地元の料理と地酒で晩酌を楽しんでみてはいかがでしょうか。
『遠州男唄 濱松たんと 浜松駅南口店』の基本情報 | |
名称 | 遠州男唄 濱松たんと 浜松駅南口店 |
住所 | 静岡県浜松市中区砂山町325-4 ザ・ゲンズ・ホテル1階 |
電話番号 | 053-458-0777 |
アクセス | JR浜松駅南口から徒歩1分 |
営業期間・時間 | 15:00~ |
滞在時間 | 60分間 |
関連サイト | 浜松市の居酒屋 遠州男唄 濱松たんと |
次の目的地までの所要時間:約5分(徒歩)
おつかれさまでした!
19:35頃 以降は自由時間
※筆者は翌朝、岡崎に向かうため早めに就寝しました。
感想・コメント
改めて振り返ってみると、休む間一切なしのハードスケジュールでした。
しかし、浜松の家康公ゆかりの地巡りとしては、かなり満足度の高いツアープランだと思います。
2023年の大河ドラマは元嵐・松本潤さん主演の『どうする家康』に決定しましたので、今後ますます盛り上がりを見せるのではないでしょうか。
家康公にとって、浜松で過ごした17年間は大イベントが次々と訪れる重要な時期でもあります。
その時々をどうして乗り越えたのか、思いを馳せながら旅してみるのも楽しいと思いました。
※本記事の情報は令和2年12月頃に浜松旅行を行なった当時の情報に基づくものです。ご旅行の際は、最新の情報をお調べの上、楽しい旅にしてください。